足が遅いのは遺伝?
子育てセミナーにどで講演すると、
必ずと言っていいほど、
この質問がでます(笑)
不得意なことやコンプレックスを、
とりあえず遺伝のせいにするのは手っ取り早いし、それで前向きになれるのなら、
ま、いっか・・・でいいと思います(笑)
でも、それで終わると記事にならないので、もう少し・・・😆
“足が遅い”・・をちょっと拡大して“運動が苦手”と考えて
その原因を
①遺伝要因
②環境要因
で整理してみますね。
①遺伝要因
結論から言うと、オリンピック、全国大会レベルなどになると遺伝的要素は入ってくるのかもしれません。
でも、運動会の選抜リレーレベルで、遺伝的要素はそんなに影響されません。
この場合の“遺伝”は、あくまでも生物学的な“遺伝”の話です。
その“遺伝”よりはむしろ、次に説明する環境要因の“遺伝”の方が関係因子としては強いのです。
②環境要因
つまり、運動が身近な環境を引き継いでいるかどうか・・ですね。
卓球選手でも柔道選手でも最近賑わせていた選手の保護者が、やっぱり同じスポーツの選手だった・・という例が多かった気がします。
「やっぱり、カエルの子はカエルよね~」
と言われますが、
一番引き継いでいるのは、生物学的な遺伝ではなく、環境なのです。
では、もう少しこの環境について詳しく考えていきましょう。
まずは、
①身体を動かす機会と場所があること。
そして、
②道具とその道具を選ぶ目を持っていること。
それから何よりも、
③運動を成功体験として積み重ねられること。
この3点が重要です。
親が何かの運動をやっていると、この3点を兼ね揃えている場合が多いのです。
特に、③については、自分も積み重ねてきた経験がありますから、褒め方も上手ですね。
逆に、自分の夢を押し付けすぎて、成功体験として与えることが出来ずに、子供が運動の機会を手放してしまうということも起こります。
さて、②の“道具”についてですが、靴はその一つになりますね。
子育てセミナーなどで講演をすると、よく『やっぱりシュンソクじゃないとダメですか』
なんて聞かれます😆‼︎
“シュンソク”とは、運動会で速く走れるイメージを持たせるCMで流行った靴の商品名ですね。
いつも回答でお話することは、
①価格や知名度とは関係ないこと
②足のサイズや形にちゃんと合っていることが重要(来年の運動会も・・と思わない)
③足が曲がる部分でちゃんと靴も曲がってくれること
④土踏まずのサポートがあること
⑤足の甲がしっかりと固定できること(低学年は紐ではなくマジックテープ)
・・をお伝えしています。
スニーカーを選ぶ時の、ごく一般的な話です。
でも、いざ靴屋さんに行って選ぼうと思っても、この基本的なことを忘れて、
子供が指さすキャラクターの靴や、〇〇くんが履いているのと同じ靴・・になりがちなのです。
次に③の話も少し・・・。
運動での成功体験って、特別なことじゃなくていいんです。
例えば、鬼ごっこをしていつまでも捕まえられなかったらどう感じますか?
もう、追いかける気もなくなり、今度鬼ごっこに誘われても、モチベーションが上がりませんね。
それと同じです。
もし、まだお子さんが小さくて親との鬼ごっこに付き合ってくれるなら、是非、鬼ごっこで、
「まだまだ~」
「惜しい!」
「うわっ、つかまっちゃった~」
の3段階体験をさせてあげてください。
その他、障害物を飛び越えるとか、ジャンプしてものを取るとか、本格的なスポーツじゃなくていいんです。
身体を動かして得られる成功体験。3回目に成功するレベルの難易度は子供を飽きさせません。
身体を動かす楽しさを覚えれば、あとは勝手に目標を決めて伸びていきます。運動の機会も場所も自分で確保できるようになるのです。
周りと比べて、今の時点の些細な差を気にして
「ごめんね~お母さんに似て・・」
なんて言うよりも、
身体を動かす楽しさを一緒に体験する方が、
将来の運動能力がグンとのびますよ✨✨✨
そして、
さらに加えるとすれば、
足にたくさんの情報を入れてあげてください。
つまり、色々な道を歩くとか、
足で遊ぶ。
お風呂あがりに足の指でジャンケン
…など。
足からの情報は脳を即座に活性化させてくれます。
運動能力は、筋肉や靭帯だけの話ではなく、
それを動かす脳の反応スピードも関わることなので、脳の活性化は、とっても大切❣️
ただし、
走り方がおかしいのではないか?
走ってもすぐ転ぶ…
など、気になることがあったら、
いつでもお声かけください❣️